今年のTax

年々、税金関係の書類(1099とか)が揃うのが遅くなっているような気がするが、とりあえず2010年度のTaxが(ほぼ)終了。「ほぼ」というのは、いちおう入力は済んだけれど、最後のFile(申告する)のボタンをまだ押してないからである。

例年、TurboTaxのオンライン版を使っているのだが、今年は最初のインタビューの部分で「株式やファンドの売買をしましたか?」に「イエス」と答えたら、勝手にPremier versionにされてしまった。投資をしているとは言っても、ストックオプションなどないので、申告するのはごく単純なキャピタルゲイン、配当金、利息の類いのみ。それも、TurboTaxから証券会社の口座の情報が直接ダウンロードされるから、Premier versionなんか必要なかったのだが、いったんPremierに回されてしまったら、どうやってキャンセルできるのかも不明(入力を全部削除して一からやり直し?)だったので、不必要なPremier versionでやるはめになってしまった。

しかも2010年は日本と少々お金のやりとりがあったので、TurboTaxでどの程度のことができるのか調べるだけのつもりで「海外口座」云々の部分をクリックしたら、最終のプリントアウトのプレビューで「海外の信託(トラスト)のなんたら」という部分が「イエス」になってしまっている。ところがこれを訂正しようと思って元に戻っても、なぜか同じ画面が出て来ない。別に最終の税額が変わるわけではないので、気にすることはないのかもしれないが、間違いがあるとわかっているままで申告するのも気持ちが悪いので、Fileのボタンが押せないでいる。これ一つのために郵送にするのも嫌だし。(ちなみに郵送する場合は、必ず受け取り証明付きにしている。むこうで紛失された経験もあるし。)

よそでも指摘されていたように、何度も何度も「Audit protectionを買いませんか」とか、「プロにチェックしてもらいたくありませんか」とか聞かれるのもうっとおしい。プロといってもピンからキリまでいることはこちらも重々承知しているので(そもそも今年はプロにやってもらおうかと思って、知人から紹介されたところに電話したのだが、どうもこちらが求めているような経験がないことが明白だったので、諦めて自分でやっている、という経緯もある)、TurboTaxに勧められて「イエス」というほど、こちらもお人好しではない。

(関係ないが、TurboTaxでやって、Treasury就任前に税金の払いそこないが発見されたガイトナー、Audit Protectionは買ってたのだろうか?なんちゃって。)

というわけで、来年からはTurboTaxを見放そうかとも思うのだが、納得できるだけの代替品がないのが痛いところ。金融機関からのデータのダウンロードは、TurboTaxがいちばんスムースだと聞くし。

前にも書いたが、だいたいIRSはすでにこちらの受け取ったW-2や1099の内容をすでに把握しているくせに、わざわざ白紙を寄越して、「さあ、お前の受け取った給料や利息の額を書け!」というのも変な話だ。クレジットカード会社が白紙を送ってきて、「さあ、利用した分を自分の記録から記入して、それに合わせて払え!」と言ってくるようなもの。紙の郵便には誤配達が付き物だし、少額の銀行口座の1099が一つくらい欠けていても気がつかないこともあるし、今のタックスリターンは本当に無駄の多いシステムだと思う。

[追記]
今、ネブラスカの書類を見て気づいたのだが、「ペーパーリターンの方は、還付金を受け取るのに最長4ヶ月かかります。」と!!!よかった、還付金なくって。
しかしネブラスカ、無駄に人の金ばかり取りよって!州の所得税と固定資産税合わせたら、連邦の所得税を越えてるやん。うちの前の道路の除雪くらいしてよね。

寄付を募る自治体

長引く不況に悩むミシガン州(自動車産業への依存率が高いミシガンは、この10年以上、慢性的に不況)のある市では、予算の赤字を埋めるため、課税対象外である教会や病院、学校などに「寄付のお願い」の手紙を出したらしい。(NYTより。)この市では、面積の42%を非営利団体や公共機関が占めるため、その分、固定資産税による収入が少ない(アメリカの地方自治体の主要財源は固定資産税)。

「税金を納めない非営利団体も、市が提供する消防、街灯、市道などは利用してるのだから、寄付くらいしてくれてもバチはあたらないでしょう。」というのが言い分らしい。

ここでふと思ったのが、日本の「ふるさと納税」という制度だが、アメリカにふるさと納税制度を導入したら定着するだろうか?それとも、同じ控除なら、税金よりもチャリティへの寄付の方がいいと思うのが、アメリカ人気質なのだろうか?

年収25万ドルを越える家庭は本当に裕福か?

シカゴ大学の法学部教授が、「ブッシュ減税が期限切れで失効し、オバマが常々言ってるように、夫婦で所得が25万ドルを越える家庭は増税することになったら、自分たち夫婦は非常に困る。」旨のブログを書いたところ、経済関係のメジャーどころに取り上げられて大炎上。あげくのはてに本人は当該エントリーを削除し、ブログ断筆宣言まで出すはめになったそうである。
(日本語ではこの記事が詳しい。)

本人は「夫婦合わせると25万ドルのカットオフを越える」としか書いていないが、この記事を引用、批判した他のブロガーの試算では、夫婦の収入は合わせて45万ドル。(本人は後にこの数字を否定。)

元記事はもう削除されており、他所に引用されたものでしか読むことはできないが、まあ、25万ドルを越える収入があるのに、ブログみたいな公の場で大学教授が「お金がない」と書くのは、やっぱりその判断に誤りがあったと言わざるをえない。(アッパーミドルクラスは入るお金が増えた分、出るお金も多くなるから、気持ちはわからんではないが。)

元記事を批判する側も問題がないわけではない。自分の論点を強調するために、とかく推定年収をできるだけ高く設定しようという魂胆が丸見え。上にリンクを貼ったブログの記事では
* $60,000 in student loan payments
* $40,000 is employer contributions to 401(k) and similar retirement savings vehicles
* $15,000 is employer contributions to health insurance
* $60,000 is untaxed employee contributions to tax-favored retirement savings vehicles
* $25,000 building equity in their house
* $80,000 in state and federal income taxes
* $15,000 in property taxes
* $10,000 for automobiles
* $55,000 in housing costs for a $1M house (three times the average price in the Hyde Park neighborhood
* $60,000 in private school costs for three children
* $35,000 in other living expenses
と試算しているが、これを見てわかるよう、リタイアメントプランや健康保険の雇用主負担分も収入に入れて計算してるし、シカゴのハイドパーク地区の平均住宅価格の3倍の値段の家に住んでいる、というのも意地の悪いコメントだ。(ハイドパーク地区の平均住宅価格が30万ドルくらい、というのは、コンドミニアムを含めてのはず。)

しかし、夫婦合わせてstudent loanが50万ドルあるというのは相当痛いだろう。(法学部教授の奥さんは医者だそうだ。)NIHは医学部出身者を研究の道に勧誘するため、研究に進んだ医者のstudent loan免除プログラムを施行しているが、私大医学部の卒業生のかかえるstudent loanは、NIHが払ってくれるくらいの額(一年につき3万5千ドルまで)ではあまり足しにならないらしい。

(しかし、この元記事の教授、ちゃんと計算したわけではないが、合計45万ドルはないというのは本当だろうし、student loanやらmortgage interest やらいろんな控除入れたらtaxable incomeは25万ドル未満なんじゃないかという気がしてならない。)

お待ちかねの…

ようやく待ちに待った郵便が届きました!というと、何か良いもののように聞こえますが、実は前の家のローンの年度末明細(1098と呼ばれるやつです)。

去年の春、二軒分のローンを抱えて、毎月泣きそうな思い(というと大げさ?)をしながら払っていた頃、シカゴの家のローン会社から「あなたのローンは別の会社に変わります。」という手紙が来ました。月々の支払いは銀行の口座から自動引き落としにしてあったのですが、それは会社が変わっても変更なしとのこと。なんだ、何もすることないや、ラクチン、とそのまま放っていたところ、今年になってさて税金をやろうと思うと、そのローン会社からの明細が来ていない。おかしいなあ、どうしてかなあ、迷子になったのかなあと思い悩んだ挙げ句、ふと、そこの会社には書類の郵送先の住所変更をしていないことに気がつきました。

家を売ったときに、新しい方のローン会社には「書類の転送先」をちゃんと今の住所に変更してあったのですが、古い方の会社にそれをするのをすっかり忘れていました。自動引き落としとオンラインステートメントだったので、実際の物理的な住所というものがどこになっているか、ちゃんと注意していなかったのです。おまけに、そこの会社にローンがなくなってしまうと、同時にオンライン口座も閉じられてしまうので、後から確認する方法としては電話しかない。オンラインや自動引き落としはチェックを郵便で送らなくていいのは便利だけれど、逆に住所が間違っていてもなかなか気がつかないので注意が必要だという教訓になりました。

さあ、これでこの週末は税金を終わらせて、国に貸してあるお金をさっさと取り返すぞ〜!

Refund

はじめて家を買って以来、ローンの利息が控除になることによって、毎年ある程度の税金が戻ってくるようになりました。しかし、投資サイトによれば、これは喜ぶべきことではないのだそうです。
Read more

Geithner’s tax problem

オバマ政権の財務長官候補Tim GeithnerがIMF時代にself employment taxを払い損ねていたことが明るみに出て問題になっているけれど、今日のWahington Postの記事によると、Geithnerは何と、一般庶民と同じようにTurboTaxで税金を計算していたらしい。(記事はこちら

Self employment taxといえば、わたしもNIHのポスドク時代に聞いた話がある。NIHのポスドクの「給料」というのは、普通の大学のポスドクとは違って、W-2の発行される「給与所得」ではなくstipend、つまり奨学金などと似たような扱いで、そのためにIRAにcontributeすることができないとか、控除できる項目が違うとか、ともかく非常に複雑怪奇なものだった。その上、外国人は、出身国と米国との間に取り交わされたtax treatyとビザの種類によって免税扱いになったりならなかったり、joint returnが出来ないとか、まったく大した額ももらってないのに、何でこんな面倒なんだ!と腹が立つことこの上なし。外国人向けにはそれでもご丁寧に定期的に「税金セミナー」なるものが開催されて、そこにNIHの外国人のポスドクの税金事情に詳しい税理士が来て面倒を見てくれたので少しは楽だったけれど、それでもauditにかかると「W-2をもらわないということは、お前はself employedだ。Self employment tax(Geithnerがヤラれたやつですね)を払え」と言われて、これがself employmentに相当しないことを証明するのはなかなか大変らしいことを聞いたことがある。

わたしはNIHのポスドク時代は、この「税金セミナー」の講師に来た人に何年か続けてリターンをやってもらった。この人はCPAではなかったので料金も安く、非常に重宝していたのだけれど、ある年からどこかの会計事務所に勤めることになったため、事務所を通さない仕事はできないことになったとかいうことで、その次の年からは自分でリターンをしなくてはならないことになった。それで、前の年のリターンを見本に、TurboTaxで自分でやってみたのだけれど、結局どれだけ頑張ってもNIHのポスドクのルールに沿ったリターンを完成させることはできず、結局手書きのリターンを郵送した覚えがある。

TurboTaxとか、街中のH&R Blockとかは、普通にW-2をもらう人に一番使い易いように作ってあるので、それ以外の例外的なリターンをやるには向いていないようだ。一般のCPAの所に行っても、J-1で働く外国人のtaxの詳細に通じている人などほとんどいないので、高い料金を取られた上に、不必要な税金をたくさん払わされて、それに気がつかないままになっているケースが結構あるのではないかと思う。