Southern France Organ Study Tour – 3

一日目は時差調整で、二日目からいよいよオルガンツアー開始。

この日は小雨がパラついたり止んだりの空模様。肌寒いお天気で、教会の中はさらに冷える。

まずはフランスロマンティックオルガンの代名詞とも言える Cavaillé-Coll のオルガンに慣れる、という目的で、Eglise Saint François de Sales へ。ここの Cavaillé-Coll は19世紀後半以来、抜本的な改変が加えられておらず、制作当初の趣きを伝えるものと言われる。

Eglise Saint François de Sales 入り口

Eglise St Francois de Sales

ここはWidorのお父さんがオルガニストをしていた教会で、Widor本人がこのオルガンの献呈を行った。そのプログラムの中には5番シンフォニー(最終楽章が有名なトッカータ (クリックすると YouTubeのWidor自身の演奏に飛びます)。オルガンに縁のない人、Widorの名を聴いたことのない人でもこの曲はどこかで聞いたことがあるはず。)の初演も含まれていたとか。

オルガンはロフトではなく祭壇の後ろに。

St Francois de Sales

オルガンコンソール

St Francois de Sales CC organ console

St Francois de Sales CC organ console

「オルガンに慣れる」というのはどういう意味かと言うと、オルガンは現代のピアノと違って定まった規格というものがない。手鍵盤の数は一段のものから多いものでは五段くらいのもあるし、ペダルのキーの数もデザインも様々。鍵盤のタッチはオルガンによって全然違う。コンソールのストップの配置も然り。その上、Cavaillé-Coll のオルガンにはふいごから送られる空気を効率よく利用するために独特のメカニカルな仕組みが施されており、今みたいに電子回路制御じゃないから、そのためのレバーがたくさんある。さらに、パイプの配置によってコンソールでの音と、聴衆に聞こえる音とが全然違うので、そういったバランスも考えないといけない。だから、「初めてお目にかかるオルガン」というのに慣れるまで、結構時間がかかるのである。

それがツアーだと時間が限られているから、「はい、一人の持ち時間はレジストレーション(ストップの操作)も入れて10分まで〜。」ベンチに座っていきなり「ん、これ何の曲?はいはい、レジストレーションはこれね。そこの送風ペダルをオンにして。はい弾いて。」で指を下ろした鍵盤は、タッチも違うし、ペダルの感覚も間隔も違うし、音はまるで明後日の方向から聞こえてくるし、なんか満足しないうちに持ち時間終了。弾いたのはDupréのMagnificatの最初の2曲。

おまけに、ツアー前の説明では「Widorのシンフォニーは長いし、レジストレーションもその場でやるには面倒なので、あまりツアー向きではありません。」と言われたから、途中でレジストレーション変更のないDupréの短い曲ばかり用意していったのに、「ここはWidorの教会だから、Widorもいいね。」って。う〜ん、もっと色々持っていくべきだった。

お昼は同居人が見つけてきた小さなイタリアンで。メニューは「本日の出来ますもの」を書いた黒板を、店主が席に持ってくるというスタイル。ここは観光客向けではなく、地元の人ばかりで、なかなか上出来。ちゃんと美味しいとこ、あるんやん。

午後も Saint François de Sales で過ごし、夕方、小雨の中をバスでGrenobleの近くのホテルへ。バスがホテルに着く頃にはちょうど雨が止み、虹がかかっていた。

2 thoughts on “Southern France Organ Study Tour – 3

  • June 15, 2014 at 8:00 pm
    Permalink

    オルガンツアーって、オルガンを見たり聞いたりするのではなくて、オルガンを弾くツアーなのね。
    いろいろなツアーがあるもんだね~

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    • June 15, 2014 at 8:24 pm
      Permalink

      そう、弾くのよ。「はい、次の人」「何弾くの?」「はい、どうぞ」「はい、次の人と交代」って、まるでスピードデート状態。ツアーの後半には慣れましたけどね。

      Reply

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