クリスマス!

クリスマスイブの深夜ミサが終わって家に帰ってきたのが午前2時。最近、深夜ミサを早めに繰り上げる教会も多いらしいが、うちはご丁寧に11時から前奏、ミサの開始は本当に午前0時。クリスマス当日は朝9時半のミサのために8時半集合。家に帰って犬といっしょに爆睡。

先週、教会でこんなのを配ってたので、一つ貰って来た。

これは昔の東欧の家庭のクリスマス風景。封筒になっていて、中にこんなのが入ってる。

降誕の光景を描いた薄い煎餅のようなもの。これはベツレヘムの星と聖母子と子羊。ミサで使われるホスチアと同じ素材で出来ている。

ポーランド、スロヴァキア、リトアニアあたりの東欧のクリスマスイブに供され、オプラトキと呼ばれる。失われつつある東欧の伝統を次代に伝えようということで、ここ数年、うちの教会ではわざわざ無料で配布するようになったらしい。中西部には実は東欧系の人がかなり多いのである。

うちの同居人はスロヴァキア系3世で、例年、クリスマスイブにはクリーブランドのスロヴァキア系の教会(聖ウェンドリン)の信徒会館(日本の小学校の体育館か講堂くらいの広さ)で親類縁者が集まって大クリスマスパーティーをしていたので、そこでは必ずオプラトキが供され、蜂蜜をかけて食べていた。別に教区全体のパーティーではなく、一家族のためだけのパーティーで、どうしてクリスマスイブという特別な日に、特定の、それも別に地元の名士でもない普通の家族が毎年、教会の信徒会館を専有することができたのか不思議なのだが、同居人の兄弟姉妹、それぞれの家族、それに同居人の従兄弟たちとその家族、と100人規模のパーティーだった。日本ではクリスマスはケンタッキーフライドチキンを食べる日なんだそうだけど、スロヴァキアのクリスマスイブは、スープにピロギと呼ばれる団子、ザワークラウトだとか、魚の入ったキャセロールとか、そういったものがメインだった。

20世紀初頭には、鉄鋼をはじめとする工場労働者としてクリーブランドに多くのヨーロッパからの移民が流入し、民族ごとに集まって住み、教会を建てた。昔のヨーロッパもそうだと思うが、当時のアメリカにおける教会というのは、信徒の子供たちのための学校を経営し、放課後の課外活動の場を提供し、単なる宗教施設ではなく、完全に生活の一部だったのである。しかし移民たちがミドルクラス化するにつれて、多くの家族は郊外に移り住み、市内のエスニックな教会は十分な信徒数を確保できなくなった。聖ウェンドリンも、新たに市内に移り住んだ中南米系のカトリック信徒の数が増え、スロヴァキア系の教会としてのアイデンティティを確保するのが難しくなり、数年前に司教の決断で付近の教会と教区を統合、約100年にわたる歴史を閉じた。

時代の移り変わりである。

チャリティーへの寄付

アメリカでチャリティーに寄付をする場合、現金で寄付をすれば(支払った額)ー(見返りにもらったものの価値)が正味の寄付額として所得税控除の対象となるのは広く知られた事実。ここでいう(支払った額)ー(見返りにもらったものの価値)というのは、当該のIRSのページに登場する例えによれば、

「教会のダンス付きディナーのチケットを65ドルで購入しました。この企画のすべての収益は、教会に寄付されます。ダンス付きディナーのfair market valueは25ドルです。この場合、65ドル(支払った額)から25ドル(見返りにもらったものの価値)を差し引いた残り40ドルを控除することができます。」

現金でなく、モノを寄付した場合も、控除することができる。以前は車や船舶を寄付すれば、それが運行できる状態にあるかどうかに関わらず、多くの人が極上状態の中古の値段で控除を計算していたが、最近は規則が変わって、原則的としてチャリティーがそれを中古市場で転売したときの値段でしか控除できなくなった。それでも衣服や家具の寄付は、まだまだ使える不要品のリサイクル法の一つとして定着している。

さて、前から気になっていたのだけど、現金でもモノでもなく、チャリティーのために自分の時間を提供したらどうなるのか?こんなセコいことを考えるのは自分だけかと思っていたらそうではないらしく、IRSの刊行物に答えが載っていた。これはノーだそうである。しかし、その時間を提供するために車を運転して現場に行かなくてはならなかった場合、それに対するガソリン代、有料道路料金は控除の対象らしい。

IRSの刊行物など、どうせ味気ないお役所文書だろうと思って敬遠していたが、この寄付に関する文書(Publication 526)はいろんな例に対して、「これはOK、これはダメ」とか書いてあって、結構面白い。しかもその例が、「うん、これってアメリカの日常生活だよね」と思わせる部分が多い。

例えば、サービスを提供した場合の例として、「わたしはチャリティーの事務所で週に6時間、ボランティアをしています。わたしと同じ仕事をしている受付嬢は、時給10ドルで雇われています。わたしは毎週60ドルを控除することができますか?」答えは「控除できません。」

「チャリティーの事務所は私の家から30マイル離れています。その距離を運転する車の経費は控除できますか?」答えは「家と事務所を往復するガソリン代は控除できます。」

「わたしは看護助手として病院でボランティアしています。その際、制服を着用するように規則で決められています。制服代は控除できますか?」答えは「その制服が、日常的に着用できないようなもの(いわゆるナース服みたいなものを想定しているのだと思う)なら控除できます。」(コスチュームフェチがどうのこうのというツッコミはなし。)

「ボランティアに行っている間、子供をベビーシッター代に預けなければなりません。ベビーシッター代は控除できますか?」答えは「寄付としては控除できません。(別のメカニズムで控除できることもある。)」

ということで、正規のチャリティー認可を受けている学校のベークセールにボランティアの売り子として3時間参加した場合、その3時間の売り子としての収入(金銭価値としては最低賃金 x 3時間で20ドルくらいかな)はもちろんのこと、あなたの本業が1時間300ドルの弁護士であったとしても、弁護士としての逸失利益(300ドル x 3時間で900ドル!)も控除の対象とはならないのである。

「つわりTL」ツイッターのまとめを見て思ったこと

なんかちょっと面白い話題がツイッターに出ていたようだけど、乗り遅れたので、思うことを勝手にちらほらと。

(主にアカデミアを念頭においていると思われるけど)「日本で女性研究者が少ないのは」という話題から、「そういえばつわりの酷い人は大変だね」という話題になり、「つわりのメカニズムは解明されているのだろうか」とか「つわりの人種差ってあるのかな、日本ではつわりが酷くて入院したとか聞いたことあるけど、アメリカやヨーロッパでは聞かないなあ」とかいう話題に広がっていったこのTL。発言者が理系・生物系が多いということで、ほぼサイエンティフィックな流れに終始したようなのだが、自分としては「ちょっと違うんじゃないかな」というのが第一印象。

ヨーロッパはよく知らないので何とも言えないけど、アメリカで「つわりで入院した」という話を聞かないのは、経済的なものだろうと思う。もちろん、真冬でも半袖で外を闊歩するアメリカ人を見ていると、つくづく日本人とは体の作りが違うなあとは思う。しかし、日本では正常妊娠・分娩は健康保険の適用外だが、つわりが酷ければ「重度妊娠悪阻」とかなんとかで保険が効く。アメリカでは保険の種類によって妊娠・出産をカバーするものとしないものがあるが、カバーしない保険しか持ってない場合はつわりで入院するなんてまず経済的に不可能。妊娠をカバーする保険でも、つわりの場合、輸液と経過観察が基本的な線だろうから、アメリカの保険会社が外来治療ならともかく、そんな「入院」をカバーするとは思えない。現代アメリカの「入院」というのは「生命の危険があり、それに対して外来では対応しきれないような積極的な治療が必要」なのが標準のようである。

さらに(自分の印象に基づいた根拠のない)意見を述べさせてもらうなら、日本では、入院でもしなければ、その重篤度が認めてもらえないという社会的制約があるのではないかと思う。うちの職場の子持ちのアメリカ人(30代男性、白人)は、自分が風邪を引いたと言っては休み、子供が風邪を引いてデイケアに預かってもらえない、昨日は奥さんが休みを取ったから、今日は自分の番だと言っては休む。彼自身は人当たりもよく、普段は熱心によく働く人なので、彼が自分の有給休暇の日数内でまかなっている限り、誰もそれで文句を言うわけではない。しかしこれが日本なら、風邪引いたくらいで休むと「なんだ、あいつ」と言われる恐れがあるし、特に男性が子供の病気のために休みを取るなど、心理的な抵抗がまだまだ強くて難しいのではないかと思う。

こないだ日本に行ったときに知り合いのところでセミナーをさせてもらったのだが、「セミナーは5時からだから、3時くらいに来てもらえれば」と言われて、ああそうだ、日本ではセミナーは夕方遅くに始まるのが普通だったんだと思いだした。これなんかも、別にセミナーを午後の5時から始めないといけないと大学の内規で決まっているわけではないと思うのだけど、「働くお母さんサイエンティスト」なんか存在しない時代から慣習として受け継がれてきたものだろう。だから、日本の「男女共同参画」とかいうヘンテコリンな掛け声ばかりいくら掛けても、頑張って法律を制定しても、それを利用する側の意識改革がない限り、根本的な解決にはならないのではないかと思うのである。

本日のワンコ

最近、ようやくわたしのことも家の住人として認める気になったのか、週末の昼間、家にいると、トコトコと側にやってくる。

お目当ては、膝に乗ることらしい。本当に膝に乗るのが大好きである。「お座敷犬」のことを英語でlap dog(膝乗り犬)というのもむべなるかなである。

税金予測

12月に入って多少のお金の出入りがあり、今年度分の税金の支払不足でペナルティが付くのも嫌なので、ちょっと計算してみた。
毎年使っているTurboTaxからは、「2011年度の税金の計算がもうできますよ。」とメールが来ていたけれど、本物のTurboTaxに仮の数値を入力してしまうと、あとで本当の数値を再入力したときに計算が変になることがあるので、同じサイトのTax Refund Calculatorというのを使ってみた。これはログインなしに計算でき、データはどこにも保存されない(はず)。

この計算ソフトは本物のTurboTaxとは違って、各項目を親切に一つ一つ質問してくれたりはしないが、税金は基本的に天引きの給与所得者で、多少の利子その他の収入がある程度の家計なら、いちおうこれで十分。わたしが知りたかったのは、「第4期のestimate taxを払わなければ、ペナルティがかかる可能性があるかどうか」だけなので。まだW-2も何も来てないから、11月分の給与明細を元に手計算で今年1年分の給与、天引きされた税金を計算し、金融機関の口座情報から利息その他もろもろの数値を電卓でパチパチ。(一つ一つの口座の情報を別々に入力することができないので、合計を自分で計算しないといけない。)

さて、これによると、連邦税はほぼ過不足なしで、払い戻しもなければ不足もほとんどない状態。この計算ソフトに入力できなかった経費とかも多少あるので、うまくすればちょっぴり払い戻しがあるかもしれない、という予想になった。実は(itemized deductionでなくて)standard deductionの状態でW-4(給料からの税金天引き方を計算する書類)を放置してあるので、家のモーゲージや固定資産税の支払いを考慮に入れて、もっと天引き額を減らしてもらうべきかと思っているのだけど、何やかんやと毎年、思いがけない(見かけの)所得が発生するので、この数年、多額の払い戻しがあったためしがない。(見かけの所得が発生する理由としては、IRAのRoth conversionとか。)4月に多額の税金の払い戻しがあるのは、実はそのお金を無利子で連邦政府に貸していたことになるので、喜ばしいことではない、という理論に従えば、払い戻しがほとんどないのは喜ばしいことのはずなのだが。(それでも連邦政府はまだ良い方で、オンラインでやれば数日で払い戻しが来るが、カリフォルニアに住んでいたときは酷かった。状況が複雑でオンラインで州のリターンができず、紙を郵送したのだが、「払い戻しあり」の私書箱に送った郵便物は、何週間も開封された気配すらなかった。あれは絶対にわざと払い戻しを遅らせていたのだと確信している。)

ところで計算してみて何とtax bracketがひとつ上がりそうだという驚愕の事実が判明した。これは、去年までは大学のリタイアメントプランが普通の403(b)で、拠出した分が課税対象収入から除かれていたのが、今年からRoth 403(b)を選択したので、拠出分が課税対象から除かれなくなったことが大きいようだ。あと、モーゲージをリファイナンスして、利率が大幅に下がったので、その控除が減ったことも関係あるだろう。来年はもうちょっと真剣に節税に取り組まなくては。

自分にあった貯蓄の方法

ゴールを設定して貯蓄しましょう、月々の家計の内訳を見直しましょう、とよく言われるけれど、実は「自分に向いた方法で貯蓄する」のが一番、という記事

貯蓄をするに際して、「なぜ貯蓄するのか」を考えるタイプと、「どのように貯蓄するのか」を考えるタイプがあるらしい。「なぜ」派は、はっきりした目標金額を定めた方がよくお金が貯まるけれど、「どのように」派は目標金額を定めない方が貯まるのだそうだ。目標金額と、節約方法を同時に満たそうとすると、それだけで気後れして却ってお金が貯まらないという。

わたしは自分で「どのように」派だと思う。そもそもリタイアメントアカウントやモーゲージ、家の諸経費といった毎月の決まったお金は、自動的に口座から引かれて目にすることすらないので、自由になるお金(discretionary income)はごく限られている。その中で、大きな出費があれば、自然と財布の口が開かなくなる。

あとこの記事で面白いと思ったのは、「月々の予算よりも年単位の予算で考える」というアイデア。12月はクリスマスで出費が多いから、1月、2月は引き締める、8月には新年度の学費を払うから、その前後は引き締める、というやり方は、月々の予算を決めるよりもフレキシビリティがあって実行しやすいかもしれない。

mint.comのような家計簿サイトを使うと、「予算を設定しましょう」「貯蓄のゴールを設定しましょう」とさかんに言われるのだが、予算なし、ゴールなしというのも一つのやり方なのでは?

寒い!

週末に雪が降って以来、急激に冬めいてきました。

今朝は目が覚めてみると窓ガラスがこんな感じ。

窓の外の湿気が巨大な氷の結晶になっています。窓にこういうものができている日は間違いなく寒い。温度計を見てみたら、朝8時の時点で華氏3度(摂氏マイナス16度)。

華氏と摂氏は自分の中では全く別の温度体系として認識しているので、なかなか簡単に換算できません。華氏20度台だと「ちょっと寒いけど、普通のオーバーコートでも大丈夫」なくらい、華氏10度台だと「真剣に寒い。外をしばらく歩くと鼻がグスグスする」、華氏一桁台は「空気が痛い」寒さ。これに慣れると華氏20度台は暖かく感じます。ラボのコールドルーム(摂氏4度)なんか問題外に暖かい。当然、帽子は必需品。髪の毛に変な型がつくなんて言ってられません。帽子なしに歩いていると奇異の目で見られます。

寒くなると妙に編み物がしたくなるので、今年はレッグウォーマーに挑戦。ソックスのように踵を作ったりする手間がないから簡単だろうと思ったら、模様を編むのに意外と時間がかかって一日1インチくらいしか進まない。片側だけで18インチもあるのに!なんとか編みあげて、寒い間に履けるようにしたいものです。

サンクスギビングあたりまで、穏やかな天候だったので、今年はてっきり冬が来ないものかと思っていたら(甘い?)、土曜日にしっかり初積雪。



本日の最高気温は、摂氏0度をわずかに越えるか越えないかといったところ。犬は…ご自分の「巣」の上で丸くなっている。(決して「喜び庭駆け回る」なんてことはないのです。)