素朴な疑問

Lent(四旬節)は祈り、断食、施しの季節とされる。うちの聖歌隊では毎年Lenten projectとして特定の目的のために寄付を集めるのだが、今年のLenten projectは教区内のビルマ(ミャンマー)難民のために物資を集めることになった。

はじめて知ったことだが、彼らはこの近くにある精肉工場で働いていたのが、この冬、揃ってレイオフになったらしい。難民という弱い立場の人間を精肉工場というアメリカ人が嫌う職場で働かせることにも少し微妙なものがあるが、そこは省略する。で、ビルマ人難民コミュニティーのほとんどが失業して困っている状況を少しでも助けるため、聖歌隊で何か役に立つものを集めようというわけである。

で、その結果、何を集めることになったかと言うと…

紙オムツとお尻拭き。

なるほどこれなら腐らないし、小さな子供を抱えた家族にはいくらあっても困るものではないだろう。けれど、アメリカに来るまでお尻拭きはおろか、使い捨ての紙オムツすらなしに暮らしてきたであろうビルマ人難民に、いくら善意から出たものとはいえ、アメリカ式過剰消費文化をこういう形で押し付けるのはどういうものか。

そんなことを素朴な中西部人たちに言っても頭の上を素通りするだけだろうし、いちいち説明するのも面倒くさいから、わたしもいくつか紙オムツのパッケージを買って持って行くことになるんだろうけど、どこか、アメリカ式「援助」の根幹を見るような気がする。

6 thoughts on “素朴な疑問

  • March 6, 2010 at 9:51 pm
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    余計なお世話かもしれませんが、そういうものより、食べ物のほうが喜ばれるのではないでしょうか?
    人間、食べるものがないと生きていけないので…
    人参とかじゃがいもとか腐りにくいものを上げる方が…いいような気がするんですが…だ・・ダメ?

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    • March 6, 2010 at 10:46 pm
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      へろさん、
      わたしも食べ物はどうだろうと思ったのですが、教会とかで持ち寄る食べ物って、腐らないものということで、スパム(缶詰肉)とかコーンフレークとか、あんまり栄養価値のないものばっかりなんです。それにビルマ人の方たちがそういう食べ物好きかどうかわからないし。
      「援助」とか、言うのは容易いけど、実際相手のニーズを満たすものとなると難しいです。

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  • March 6, 2010 at 9:53 pm
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    ビルマの人はどんなオムツを使っているのでしょう?中国とか、オムツもなしで股に穴開いたパンツはかせてるって聞いたことがあります。
    私は毎日紙おむつはかせて、使い捨てお尻ふき使っていますけれど、布も試しました。
    布の方が無駄が無くていいかと思ったんです。
    でも、現実にはすごい洗濯量になり、布はすぐ黄色くボロボロになり、結局は水も洗剤も電力もたくさん使いますし、布おむつから漏れた糞尿で、他のものもたくさん洗ったり、処分する羽目になり、なんだかどっちがムダなのだかわからなくなってきました。
    人間って、清潔を求めるとキリがないですね。。。だからといって、垂れ流しじゃ困るし。 
    しかし、難民で苦労して、精肉工場で働いたあげくに、失業とは。。。厳しい~。
    下をみてもキリが無いですが、わがまま言っていられないと反省しました。

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    • March 6, 2010 at 10:57 pm
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      アジアの地域によっては、下はすっぽんぽんで垂れ流しって聞いたこともありますが、ビルマはどうなんでしょうね?紙おむつvs布おむつの論争は、食器手洗いvsディッシュウォッシャーみたいなもんで、あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たない、これが絶対!っていう結論はないように思います。
      難民をどこに定住させるかっていう方針には、いろんな政治的な思惑もあるのでしょう。このあたりはビルマ人以外にもセネガル人とかいろんな人種がいます。こんな冬の寒いところに、もともと暖かい土地から来た人を住まわせるのは気の毒かも。

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  • March 7, 2010 at 1:33 am
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    ホント、ビルマの人をNEというのは気の毒。私いつも思うんですが、難民でなくても、移民が民族で各地域に固まってるじゃないですか。あれは、どうやってその地域を選ぶんでしょうね。たとえば、なぜアラブ系がキリスト教原理主義的なTXを選ぶのかとか。私、ベトナム系の人に何人か聞いたんですが、「親戚がいたから」とかいう返事なんですよね。
    私、この団体でボランティアしようと思ったんですが、http://www.theirc.org/
    background checkするのにSSNが必要というんです。犯罪歴を調べるのにSSNは必要ないんですけどね。複数のボランティアとかインターンが出入りする事務所に、SSNを書いた応募用紙を保管されるのは怖いと(その辺の大家がSSNの載った申込用紙をどのように扱っているか知ってるし)。で、納得いかないのでやめました。自分もアメリカに来た当時、いろいろ困ったし、外国人としての経験が役に立つかと思ったのですが。1年間、一家族の世話役となるFamily Mentor制度もあって面白そうなんですけど。

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    • March 7, 2010 at 1:50 pm
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      デトロイトはアラブ系の移民が多いので、アメリカ政府は新たに難民として来る人はデトロイト以外の地域に定住させようとしてるらしいです。でも、親戚がいる、とか、言葉が通じる、というのは大きな魅力らしく、最初に定住した地域から一定期間以内に引っ越すと政府の援助を打ち切られるのを承知の上で、デトロイトに引っ越す人がけっこういるらしいです。
      新しくアメリカに来る人にとって、先に来た外国人がどういう風に暮らしているかというのは役に立つ情報だと思います。外から来たからこそアメリカの特殊性を知ってるわけで、ここで生まれ育った人にはない視点ですから。SSNって必要ないのに要求される場合が多いですよね。どういう場合に必要ないかという意識は徐々に上がってきたようですが、それでもまだまだ、単に習慣でSSNを記入させる場合が多いように思います。

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