Roth IRAのこと

実は貯蓄と税金のことを真面目に考えるようになったのは、ほんの一年ほど前のことです。それまでも漫然と職場の403bにはお金を入れていたし、その前の職場の403bはIRAにrolloverはしていたのだけれど、あんまり主体性を持って貯蓄をしていたわけではなかったのです。

それが、シカゴの家を売った収益をどうしようかとちょっと調べていたときに、「貯蓄をするなら、この順番で貯蓄しましょう!」という記事に出会いました。
それによると、

  1. まずは緊急事態に備えて当座(最低二三ヶ月分、できれば最大二年分という声もある)の生活費を貯める。これはSavingsかCDといった、減ることのない口座に入れておく。
  2. 次は職場からのマッチがあるなら、マッチの限度まで401k(うちみたいにnon profitの場合は403b)に入れる。
  3. 次はRoth IRA。401kに職場のマッチがない場合は、こっちの方が順序は上。ただし、Rothの収入制限にひっかかる場合は、これを断念せねばならない。
  4. 次はマッチのない401k。
  5. それからTraditional IRA。Rothに満額入れてしまうとTraditionalには拠出できないが、年収制限でRothに拠出できない場合にはTraditionalに入れる。ただし、Traditional IRAに拠出した金額をその年の税金から控除できるかどうかはルールがあるので注意が必要。
  6. それでもまだお金に余裕がある場合のみ、課税口座にお金を入れる。

もちろん、個人の事情によってこれが一番得かどうかは異なりますが、おおむねこのように考えておけばよいというのがその記事の概要でした。ちなみに住宅ローンの繰り上げ返済は、最後の課税口座に入れる余裕がある場合のみ考慮すべきであると意見が多いようです。

ふーん、Rothってそんなにいいのか。これまで403bは結構真面目に入れてきたけど、Rothは入れて来なかったなあ。今からでもやらないよりはましなのかしらん。そんなことを考えながらRoth IRAをキーワードにサーチしてみると、こんな記事に出会いました。

「わたしは今年は諸事情で課税対象となる所得が非常に低くなるので、IRAをRothにconvertすることを考えています。どんなものでしょう?」
「一定の条件を満たすなら、これは非常によい考えです。とくに今のようにIRAの額面が下がっているときなら、払う税金が少なくてすみますからね。(当時、すでに株式市場の最盛期よりもかなり株価が下がっていた。)Convertの際に払わなくてはならない所得税を払う余裕があるなら、考慮する価値はあります。詳細はご自分の税理士と相談してください。」

ほぇっ?

確かにそれまでもconvertという言葉は聞いたことがありましたが、そこについている説明がややこしそうなので、いつも読みとばしていたのです(恥)。でも、「今年の所得が少ない」という部分にふと思い当たることがありました。

つまり、シカゴの家が売れたのが2008年の夏だったので、2008年の前半は、シカゴの家と今の家の二軒分の住宅ローンを払い、固定資産税を払っていたため、控除の額としては相当なものになる。(もとの給料が大した額じゃないから、控除制限にひっかかる心配はない。)この上さらに、403bを満額入れてしまえば、2008年度の所得のうちものすごい部分が控除の対象となり、税金を払わなくてはならない部分はほんの少し。しかも、前の職場を退職しているから、そこの403bは自由にIRAにrolloverできる状態にある。万が一、わたしの考え方が間違っていて、税金を払う段になってとんでもないことになっても、recharacterizationという手を使えば、rolloverは「なかったことにできる」らしい。(やり直しの効くという部分がいかにもアメリカらしい。)

これっていいかも!?

いちおう自分の考え方の概要が間違ってないかどうか、口座を持っているFidelityのcustomer serviceとchatで相談してみましたが(名前のつづりを何回も聞き返されることがないので、chatを愛用しています)、最後は「税金のことはご自分のaccountantと相談してください」という予想された返事ではあったものの、どうもわたしの考え方が間違っているようなふしはない。やってみるべ!

何だか、新しい実験をするときのような気分ですね。簡単で見栄えのする実験をするのは好きです。

Rothにconvertした金額は、確定申告の際に所得として計算しなくてはならないので、このせいでtax bracketが上がってしまうのもつまらない。そこで、tax bracketが上がらない程度まで前の職場の403bをRothにconvertしました。残りは普通のrollover IRAにしてありますが、今年(2009年)convertする予定です。

これで一挙に、まるで十年近くRothに拠出してたかのようなところに追いつくことができました。(といっても、その後の相場の下落によって、十年分のRothが七八年分にまで目減りしてしまいましたけれど。)

税金のことは本当に一人一人事情が異なるので注意が必要ですが、次のような状況に当てはまる場合はRothにconvertすることを考慮する値打ちがあると思います。(今はRothにconvertするのに年収制限がありますが、このまま税制が変わらなければ(現状ではこれは大きなIFです)、近い将来、convertの年収制限がなくなります。)

  • 該当年の課税対象となる所得が非常に低い。
  • Traditional IRAの額面が下がっている。
  • Convertの際に払わなければならない所得税を払えるだけの手持ちの現金がある。(または余分に源泉徴収してもらっている。)
  • 将来、所得税の税率が上がりそうだ。(これは自分の収入が増えて税率が上がる場合も、税制が変わって税率が一律に上がる場合も、どちらも含まれます。)
  • この先、Rothを大きく育てるだけの時間的余裕がある。

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