Lawrence of Arabia

「アラビアのロレンス」、絶対に映画館の大画面で見る値打ちのある映画の一つである。初めて見たのは中学の頃だったか、学校の講堂で見て完全にマイってしまった。「好きな映画は?」「好きな俳優は?」と聞かれると、必ず筆頭にあげる映画なのだけれど、ちゃんと通して見るのは実はその学校の講堂での上映会以来、二度目。なにしろ中休みを挟んで四時間近くかかる長丁場だから、めったやたらと見られるものではない。幸い近くの映画館で、それも修復して新しくプリントした35ミリフィルムで上映するというので喜び勇んで見に行った。

感想は ー ひと言で言えば、「やっぱりいいわあ〜」に尽きるのだけれど、ウン十年ぶりに見て感心したのはその完成度の高さである。画像の美しさ、とくに砂漠のシーンの見る人を圧倒するような自然の力の捉え方は誰もが挙げる点であるが、それ以外にもストーリー展開のうまさも特筆に値すると思う。(なんでこんな完成度の高い映画が今では作られないのだろう?)史実を正確に追うことよりも、いかに映画として観客を惹き付けるかということを計算しつくしたとしか言いようがない。前半のメインはアカバ攻略。目先の自分の利益しか興味のないベドゥインたちをまとめ上げ、見事アカバの奇襲に成功、表面上は順調なように見えるのだけれど、成功はロレンスの心に暗い影を落とし始める。すなわち、殺戮と略奪を繰り返しながら、一方ではマスメディアの寵児となり、肩書き上はイギリス軍将校でありながらベドゥインたちと戦うロレンスのアイデンティティ・クライシスが徐々に表面化する。パーソナルなレベルでは謎のデラアでの一夜、よりポリティカルな面では、自分がアラブ民族のために良かれと思って参画した(オスマン・トルコに対する)反乱活動が、実はヨーロッパの政治の駒でしかなかったことを自覚するにつれて、限界を感じたロレンスは中近東を後にする。アラブ反乱軍が陥落させたダマスカスの病院の惨状は、疲弊したロレンスの精神の惨状でもある。

それにしても、ロレンスの時代から一世紀近くが経とうとしているのに、中近東の政情は収拾がついていない。

2 thoughts on “Lawrence of Arabia

  • January 6, 2009 at 3:20 am
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    観ましたね・・・・。
    確か、中学の時だったと思いますよ。
    英語がまだついていけなくて、途中で疲れてしまった記憶が・・・・・。
    私もこの映画はmy favoriteの一つですが、最初に英語で混乱して観た所為か、ストーリーがイマイチ難しい(^_^;)
    ならこと違って、英語力がないもので・・・・。
    でも、Peter O’Tooleがとってもステキなんですよね。
    あのブルーグリーンの瞳に憧れたっけ(*´∀`*)

    今度、TSUTAYAでレンタルして、じっくりもう一度観てみようかな。でもきっと何度観ても、よく解からなくて、かっこいいな~の一言で終わるかも。。。。

  • January 6, 2009 at 10:53 pm
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    レンタルで見るなら、なるべく大きな画面で見てください。
    英語は — イギリス人同士の会話は早口だけど、アラブ人役の会話はわりとゆっくりです。(イギリス人俳優がアラブ風の訛りを練習したらしい)
    でも、長いです。お時間のあるときにどうぞ。

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